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ひとりひとりがしあわせに生きられる社会へ

もう先月のことですが
子ども達と一緒に、大阪の小さな劇場に映画を見に行きました。

『さとにきたらええやん』という映画です。

いつでもおいでや。子どもも大人も集まるみんなの“さと”

大阪市西成区釜ヶ崎。“日雇い労働者の街”と呼ばれてきたこの地で38年にわたり活動を続ける「こどもの里」。
“さと”と呼ばれるこの場所では
0歳からおおむね20歳までの子どもを、障がいの有無や国籍の区別なく無料で受け入れています。
地域の児童館として学校帰りに遊びに来る子や
一時的に宿泊する子、様々な事情から親元を離れている子だけでなく、
子どもの親たちも休息できる場として、
それぞれの家庭の事情に寄り添いながら、貴重な地域の集い場として在り続けてきました。
本作では「こどもの里」を舞台に、
時に悩み、立ち止まりながらも力強く成長していく子どもたちと、彼らを支える職員たちに密着。
子どもたちの心の揺れ動きを見つめながら、
子どもも大人も抱えている「しんどさ」と格闘する人々の切実な姿を描き出しました。
(HPより)

こんなふうに紹介されています。

私は学生時代に1年間休学して
通称「さと」と呼ばれている「こどもの里」で住み込みのボランティア活動をやっていました。

今でも時々、顔を出したり、つながりのある場所なんですが
この『さとにきたらええやん』を撮った監督は「さと」のボランティア仲間でもあります。
そしてスタッフの面々も、今回の映画で取り上げられている子ども達も知っている子ばかりで
これはぜひ見なければ~!と思い、足を運びました。

こどもと関わっている人には、ぜひ見てほしい映画です。

私が今、学校以外の学び・育ちをしたい親子をサポートしたり
デモクラティックスクールを立ち上げて運営しているのも
そもそもは「さと」での経験がとても大きいです。

いじめや虐待、不登校や非行、こどもに関わる様々な問題。。。
どうしたらなくなるのか。
いろんな人がいろんなやりかたで取り組んでおられると思います。

私は、そのひとつとして
こどもが子ども時代をもっとしあわせに生きられる教育が必要だと思ったのです。
本当に好きなこと・やりたいことは
自分がどう生きていくかということに直接つながっているからです。

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ところで
植松 努さんという人をご存知ですか?

北海道で従業員20名ほどの小さな民間の会社を経営している方ですが
その会社で本業のかたわら宇宙開発の研究もしていて、
ロケットや人工衛星をつくって飛ばしたり、無重力の施設をつくったり、
今ではJAXA(宇宙航空研究開発機構)とも共同研究をしていたり
またTEDでの感動的なスピーチでも有名となった方です。

先日、これまた子ども達と一緒に愛知県岡崎市まで
植松さんの講演会を聴きに行きました。

子ども達には、
「どーせむり」とか「~しないと、ちゃんとした大人になれない」なんて言ったり思っている大人より
みんなが絶対無理だ!と思ったことを実現したカッコいい、夢を叶えている大人にどんどん出会ってほしいです。

会場には、ほかにも子ども達がいっぱい!
こんなに子どもが参加する講演会は初めてです。
それもそのはず。
植松さんのお話は、ものすごく分かりやすく
そして納得のいくことばかりなのです。

宇宙のお話をされるのかと思っていたら
いじめや児童虐待をなくすために、ロケットの開発をしているんだというお話。

植松さんは子ども時代、自分の好きなことばかりしていて
赤点大王だったそうです。
そのお話はこちらのブログに詳しいです。

そんな植松さんが民間の小さな会社でロケット開発をするようになり
今、子ども達や、親に伝えたいこと。

学校の勉強は、人生のほんの一部でしかない。
考える力をつけること。
そのために、夢をどんどんしゃべること。
好きなことはたくさんあったほうがいいこと。
夢もひとつでなく、たくさん持っていい。
どうしてそれがやりたいのか考えれば、多くの可能性・選択肢が見えてくること。
やったことのないことは失敗するもの。
失敗を繰り返して、できるようになったことが自信になること。
やりたいことや夢があれば、それをすでにやったことのある人に相談すること。
やったことのない人は、できない理由ばかりを並べて否定すること。

本当に子ども達に分かりやすく面白くお話してくれて
その内容がオルタナティブな学びともつながることが多くて
感動しっぱなしでした。

日本はこれから少子化でどんどん人口が減る
→ 必然的にお客さんの数が減るから経済活動も停滞していく
→ これまでに経験したことのない社会がおとずれる
→ そんな変化の激しい社会で生きていくためには、これまで通りのやり方では通用しない
→ 好きなことを追求していくと必ず誰かの役に立つから、新しい仕事がうまれる
  雇われるだけでなく、仕事は自分でつくればいい、社長に誰でもなれる

植松さんは本当に深い広い心と智慧のあるすばらしい方でした。
とても勇気づけられる講演会で
愛知まで行ってよかったな~。

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※長男は自撮りには入ってくれず。そんなお年頃。


「さと」の話から植松さんの話にまで広がりましたが

ひとりひとりがしあわせに生きられる社会になるように
それぞれの場でそれぞれできることからやっていきましょうね~

というお話でした。



映画『さとにきたらええやん』 ホームページはこちら

「NPO法人 こどもの里」ホームページはこちら

株式会社 植松電機 会社のホームページはこちら 
植松電機 専務取締役 植松 努さんのブログはこちら

by nara-hsnet | 2016-08-07 21:33 | ホームスクーリングな日々